福岡龍一郎
3月の福島県沖地震で損傷した「伊達政宗公騎馬像」(仙台市青葉区)を台座から切り離す作業が5日にあった。クレーン車で10メートル以上の高さにつり上げられ、たまたま居合わせた観光客は驚いた様子で眺めていた。
騎馬像(高さ約4・2メートルで、重さ約4・9トン)は地震で右後脚と左前脚の脚首に亀裂が入って傾いた。市はその後、地震前の写真を貼り付けたシートで囲い、東京都内の専門業者に修理を委託した。
この日朝から、作業員約10人が政宗や馬の頭部に緩衝材を巻き付け、像を固定する金属棒を切断。クレーン車でゆっくりつり上げると、シートから騎馬像が姿を現した。その後、運送用の台に移して鉄パイプで固定。8日に都内の修理工場に向かい、戻ってくるのは来年3月の予定だ。
観光で訪れた三重県の会社員、表(おもて)学さん(49)は「たまたま見られてラッキーでした。空に浮かぶ政宗はりりしい。今日は緩衝材に包まれていたので、修理を終えて仙台に戻ってきた時にまた見に来たいです」と話した。(福岡龍一郎)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル